古い写真には色々な傷み方がある。
修復のためには、変色・退色は焼き込み、ゴミの付着・きずなどは分別する。
すると、写真の元の粒子が浮き上がってくる。
それを増幅し、丁寧に補修していくと元の写真が再生する。
光の当たり具合や影の位置、背景との自然なコントラストなどの調整には長年の経験がものをいう。
破れなどの欠落部分の再生には時代考証も必要だ。作業はパソコン上で行うものの、デジタル技術は精度を上げる手段に過ぎない。
100年前の復元前写真。
普通、丸い焼き込みは、写真上部の左右どちらかに配置されるが、
一家の中心人物なので作者は中央に置いたのであろう。
撮影時にはすでに故人だったのか?

おそらく作者は、焼き込んだ人物を中心に置いて
合成写真をつくりたかったのだろう。
古写真の暗室合成を現代の技術で合成するとこうなる。